相続税
1. 相続税とは
亡くなった人から、相続や遺贈等(※)により財産を取得した場合に課される税金を相続税と言います。
※亡くなった人から生前に贈与された財産でも、相続時精算課税の適用を受けた贈与財産、過去一定期間の贈与財産など、課税対象になるものがあります。
※生命保険金・死亡退職金も相続税の課税対象となりますが、一定の控除制度があります。
2. 相続税の課税対象者
相続税の課税対象者は、遺産等を取得した法定相続人はもちろんですが、法定相続人以外でも遺贈等により遺産を取得すれば、相続税の課税対象者となります。
法定相続人以外(兄弟姉妹を除く)の方が遺産を取得した場合、相続税は2割加算されます。
3. 相続税の計算方法(基本)
相続税は、生前贈与を受けた財産を課税対象に加えないといけなかったり、控除制度があったりして、計算が難しいです。
本件では、まず、基本的な計算方法を説明するために、課税対象は、被相続人が死亡時に残していた遺産のみであった、本文書で考慮した控除以外の控除対象がなかったという前提で記載します。ご了承ください。
3_1. Phase1
まず、課税対象額がいくらかを算出します。
課税対象額は、遺産の総額から、① 非課税財産、② 基礎控除額を引いた金額です。
① 非課税財産(課税されない財産)、葬式費用、亡くなられた方の債務
② 基礎控除額
① 非課税財産
「非課税財産」には、以下の財産があります。
・墓所、仏壇、祭具
・国や地方自治体、特定の公益法人に寄付した財産
・生命保険のうち500万円×法定相続人の数まで
・死亡退職金のうち500万円×法定相続人の数まで
② 基礎控除額:3000万円+600万円×法定相続人の数
法定相続人の数ですが、養子は、実子がいる場合は一人まで、実子がいない場合は二人までです。相続放棄した法定相続人も数に含めます。
3_2. Phase2
次に相続税の総額を計算します。
まず、法定相続人が、法定相続分どおりに遺産を引き継いだら、いくらの相続税になるか?を個々に計算します。
これは、各「法定相続人の法定相続分の遺産(A)」の額に対して、以下の表の「税率(B)」をかけた後に「控除額(C)」を引きます。
法定相続人の法定相続分の遺産(A)✕税率(B)*10%~10%-控除額(C)*0~7,200万円
| 法定相続人の法定相続分(A) | 税率(B) | 控除額(C) |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | 0万円 |
| 1,000万円超3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 3,000万円超5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| 5,000万円超1億円以下 | 30% | 700万円 |
| 1億円超2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| 2億円超3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| 3億円超6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
各法定相続人の税額が計算できたら、それらを全部合計したものが、相続税の総額です。
3_3. Phase3
最後に、各相続人の負担する税額を計算します。
Phase2で算出した相続税の総額を、各相続人が実際に引き継いだ財産額に応じて、按分します。
《 配偶者控除 》
ただし、亡くなられた方の配偶者は、以下のいずれか多い額までは相続税がかかりません。
(1) 1億6,000万円
(2) 配偶者の法定相続分相当額
《 未成年者控除 》
相続や遺贈で財産を受け取った人が18歳未満の場合、相続税を減らせる制度があります。
これは「未成年者控除」と呼ばれるもので、18歳になるまでの年数 × 10万円が、相続税から差し引かれます。
未成年者控除のポイント
・対象は18歳未満の法定相続人
※法定相続人ではないのに財産を受け取った人は含まれません。
※相続放棄によって相続人になった人は含まれません。
・1年に満たない期間は、切り上げて1年として計算します
(具体例)相続時に16歳8か月の人の場合:
・18歳まで → あと1年4か月
・1年未満は切り上げ → 2年として計算
・控除額 → 10万円 × 2年 = 20万円
※この記事は、税理士法人TMアカウンティングの監修のもとに作成されております。